トヨタの5大ビジネス生産性【改善・横展・現場・真因・行動】

この記事でわかること:5つのトヨタのビジネス生産性【改善思考・横展思考・現場思考・真因思考・行動思考】を4000字で学びます。
情報元:「どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力」(著:原マサヒコ)
本書では全38項ですが、大事と思われる15項に圧縮しました。
(2021/02/19 更新)
「どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力 著:原マサヒコ」
- トヨタの改善思考
- 頑張ることは汗をかくことではない
- 同じ石で二度転ぶな
- 代案もないのに反対するな
- トヨタの横展思考
- 他部署を飯のタネと見ろ
- 多能工
- 横展
- トヨタの現場思考
- 三現主義
- 物に聞け
- 現場が先で、データは後
- 現実から離れないためにも、数字から目を離すな
- トヨタの真因思考
- 五回のWHY
- モグラたたきをしない
- 責任を追及するのではなく、原因を追究することに心を砕くべき
- トヨタの行動思考
- 巧遅より拙速
- できない100の理由より、できる1つの可能性

皆さん、こんにちは。きんかじゅうです。
皆さんは「ビジネス生産性」と言うとどんなことを想像しますか。
私は仕事をしていて、『もっと生産性が向上できればなぁ』とよく思います。
ビジネス生産性が高いと自分だけでなく、周りの同僚や上司もハッピーですよね。
ビジネス生産性において、トヨタの「カイゼン」は有名ですね。世界的にも知名度のあるメソッドで、効果的と聞きます。
しかし、今回読んだ「どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力」(著:原マサヒコ)によると
トヨタのビジネス生産性は「カイゼン」だけではないとのこと。
トヨタのビジネス生産性は改善思考・横展思考・現場思考・真因思考・行動思考の5つだと言います。
それがどのようなことなのか、一緒に見てみましょう。
トヨタの改善思考
- 頑張ることは汗をかくことではない
- 同じ石で二度転ぶな
- 代案もないのに反対するな
改善思考とは、ビジネス生産性を向上させるため、全ての工程を良くするために考えるものです。
自分がよりラクになるように作業・設備・工程を改善すべしと本書では書いてあります。
頑張ることは汗をかくことではない
トヨタのビジネス生産性において生産性の高いの意味するところは「汗をかくこと」ではなく、「頭を使うこと」です。
汗をかく、とは頑張って何時間も時間を使って作業をしたり、無駄に色んなところに足を運んだりということです。
しかし、この「頑張り」はイコールで生産性ではないのです。
頑張っていないのに成果物の価値が高いと言うことが重要なのです。
トヨタでは付加価値を産まない動きは全てムダと考えられるため、付加価値を生む仕事の比率を高め、人間にしかできない仕事ができるように改善することが求められます。
同じ石で2度転ぶな
何か問題があったら立ち止まって必ず対策を練ることが、同じ石で2度転ばないと言う意味です。
同じ失敗を何回もするならば、その失敗をしない対策を立てるべきです。
そのタイムロスをなくすことがビジネス生産性につながります。
代案もないのに反対するな
反対したいなら、「代わりにこうすればどうか」と言う代案を考えてからにしましょう。
反対するだけなら誰でもできますし、話が進みません。
トヨタの横展思考
- 多能工
- 横展
- 他部署を飯のタネと見ろ
横展思考とは他者の知恵を共有して、新たな発想・改善を生み出す思考回路です。
複数の役割を担って視野を広げたり、改善の共有が指し示されています。
他部署を飯のタネと見ろ
「他部署を飯のタネと見ろ」とは、他の部署に助けられながら、自分の仕事はできているということです。
別の考え方で、自分の前工程をやってくれている人は神様、自分の後工程をしてくれる人をお客様のように扱うと言う考え方が本書には出てきます。
例えば、営業職が事務業務を事務方に頼んで、時間がかかってしまってトラブルとなる場面が本書には出てきました。
営業職の主人公は、最初、事務方の仕事が遅いことに文句すら言っていましたが、
本来自分でもできる事務作業を代わりにやってくれている事務職の存在に感謝していないことを指摘されています。
多能工
更に、ここで登場するのが「多能工」と言う考え方です。
前出で自分でもできる作業と言いましたが、自分でもできますが時間がないのでいつも事務方に頼んでいた作業があったとします。
しかし、自身が時間に余裕があって、事務方が忙しい時にも事務方の人たちに慣例として頼んでいた、
と言うのが前出のトラブルの基です。
トヨタのビジネス生産性においては、事務職は事務の仕事、営業職は営業の仕事だけ遂行していればよい訳でないのです。
自分でもできるものは何でもやってみる。そのポジティブな心意気なのです。
横展
「横展」とは横展開の略で、自分が始めたことを、横のつながりにも展開して全体の生産性を向上させようと言う考え方です。
自分だけが生産性の高い仕事ができればいいと言う考え方ではなく、周りも生産性の高い仕事ができると
全体のビジネス生産性向上につながります。
トヨタの現場思考
- 三現主義
- 現場が先で、データは後
- 現実から離れないためにも、数字から目を離すな
- 物に聞け
現場思考とは現場の意見や起こっていることを大切にするということです。
実際のユーザの声や商品の声を聞いたり問題を見、現実を物語る数字を観察するということをみていきます。
三現主義
現場に行って、現物を見て、現実を知る
三現主義とは「現場に行って、現物を見て、現実を知る」こと。
自社の支店なり、お客様先なり、生産現場なり、実際の現場に足を運ぶことが現場に行くということですが、
そこで製品や商品、サービスをじっと見ることが大切なのです。
トヨタの生産性において、現実を知るとは現場で現物を見て把握できること、判ることをまとめるということです。
物に聞け
「三現主義」の一つが「物に聞け」
例えば、納入したサーバが交換される理由にサーバのファンが、うるさいということが本書のストーリーの中で出てきます。
実際には性能の良い製品であっても、「うるさい」と言う理由だけで、サーバそのものが交換されていたのです。
実際にはファンの不調であるため、本書のストーリーではファンだけ交換すると言う解決策を提案できています。
このように、お客様の言ってこない要望や、ニーズは現場に落ちていると本書では指し示していました。
現場が先で、データは後
現実から離れないためにも、数字から目を離すな
トヨタではデータに関してこの二つの考え方があります。
「現場が先で、データは後」とは、データにとらわれて現場の意見や実際をないがしろにしてはならないということです。
データも大事だが最初は現場であり、あとでデータを確認する。
前出の三現主義の一部でもあります。
しかし、「現実から離れないためにも、数字から目を離すな」ともあります。
つまり、現実化している数字をじっくりと観察することも、ビジネス生産性向上のために重要であるということですね。
トヨタの真因思考
- 5回のWHY
- モグラたたきをしない
- 責任を追及するのではなく、原因を追究することに心を砕くべき
真因思考とは、本当の原因を究明することが大事ということ。
例えば、朝起きれないのはなぜでしょう。眠いからとか気合が足りないから、と言うことは枝葉に過ぎません。
5回のWHY
トヨタのビジネス生産性において大事な考え方で、真因思考があります。
真因とは、真の原因のことです。
例えば、『なぜ』と5回聞くことで、「成功のプロセスが明確化」する「5回のWHY」
このプロセスを踏むことで、本当の原因が見えてくることが多いです。
朝早く起きられない>『なぜ』
>朝眠いから>『なぜ』
>夜遅くまで起きていて睡眠時間が足りていない>『なぜ』
>仕事や、やりたいことを夜遅くまでやっているから>『なぜ』
解決策>>早く寝て、朝早く起きて仕事や、やりたいことをしたらどうか
モグラたたきをしない
「モグラたたきをしない」と言うことは責任の擦り付け合いをしないと言うことです。
事実をありのままに、頭を白紙にして見ることが大事です。つまり、偏見をそぎ落として事実だけを見ることを本書ではすすめています。
ビジネス生産性を考える上で、責任を追及するのではなく、バイアスのない視点から原因を追究することに心を砕くことができます。
責任を追及するのではなく、原因を追究することに心を砕くべき
営業成績が上がらないという問題があったとします。
その原因は営業職のやる気のなさや、全体的な製品や商品の売り上げ不振など、色々な理由が考えられるかもしれません。
しかし、本当の原因が営業先の廃業の多さだったとしたら、どうしますか。
本当の理由を解明できていない状態で、解決策を取っても、それは的外れということですね。
トヨタの生産性では本当の原因は一度、思考をゼロ状態にして考え直すことも必要とされています。
トヨタの行動思考
- 巧遅より拙速
- できない100の理由より、できる1つの可能性
行動思考とは、まずは始めてみること、やってみること。
スピードが解決を前進させます。
巧遅より拙速
例え拙くてもいいからまずはやってみろ、それが巧遅より拙速の意味です。
まずは取りかかることが大事で、その作業が完璧である必要はないのです。
試行錯誤して物事を進めることが大事で、速く問題に気づくことが、成果を大きく左右すると本書にも書いてある通りです。
できない100の理由より、できる1つの可能性
物事を進めていくうえで、小さなヒントを拾いつつ「どうして、できないか」ではなく、「どうしたら、できるか」の可能性を考えることが大切です。
ここで同時に大切にしたいのは、改善思考の「代案もないのに反対するな」、この考え方にも通ずるものがありますね。
いかがでしたか。私が紹介した中で一番気になるのは「行動思考」の「巧遅よりも拙速」、走りながらやる、ってことですね。
また、トヨタのビジネス生産性において、問題にぶつかるのは、運がいい証拠だそうです。
私も、色々試し、試行錯誤してトライアルアンドエラーで、ぶつかっていきたいと思いました。その中で間違いがあれば正していき、修正に修正を重ねていきたいものです。
以上です。きんかじゅうでした。
「どんな仕事でも必ず成果が出せる トヨタの自分で考える力 著:原マサヒコ」
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