なりたい自分がわからない時:「7つの習慣」が1時間半で読める方法

- インサイドアウト
- 主体的である
- 終わりを思い描くことから始める
- 最優先事項を優先する
- Win-Winを考える
- まず理解し、そして理解される
- シナジーを創り出す
- 刃を研ぐ
(2020/12/17 更新)
皆さん、こんにちは。きんかじゅうです。
皆さんの中で、「何か始めたい、学びたいとは思っているのに上手くいかないなあ」、もしくは「「色々始めて頑張っているのに、どれに力を入れていいのか分からなくて常に忙しい…」そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私がそんな気持ちが高ぶった時、読み返す本があります。
「7つの習慣」と「まんがでわかる 7つの習慣」です。
「7つの習慣」とは、ビジネスパーソンであれば一度は読みたいとされる自己啓発本の有名どころです。
読むと自身が大切にする「原則」「ミッション」を思い出させてくれる、そんな本です。
「まんがでわかる 7つの習慣」は「7つの習慣」が簡単にわかるまんがバージョンで、エッセンシャル版です。
こちらは時短で「7つの習慣」をざっくり知ることができるため、時間のない時や、予習・復習にはもってこいです。
では、僭越ながらわたくし、きんかじゅうが内容を搔い摘んでお伝えし、
最後に1時間半でこの分厚い(推定2.5cm)の本を読み切る方法をお伝えします。
その視点はだれのもの?
―問題の見方を「インサイド・アウト」に変える―

「自分は正しい」というものの見方(パラダイム)を「アウトサイド・イン」と言うそうです。
どうしても、何かを感じる時、モノの見方は自分中心になりがちです。
そこで必要なのが、パラダイムシフトであると著者は言います。
パラダイムシフトとは、視座を変えることとも言い換えられます。
自分の考え・観方・動機が原則に合っているか考え、「自身以外の観点」を持てているか考えることが重要だそうです。
そこに自分の意志はあるか?
あなたの責任で今ここにいるのか?
-主体的である―

他人や環境が悪いから、上手くいかない人がいますね。
著者は、それは自分自身に対する率先力がないと言います。
何かしても、誰かのせい、何かのせい。
そのような人物は「主体的」でないと言います。
例えば、生まれついたものについての変えられなさ。外見・性格・人間関係…
確かに遺伝や環境に起因する物や、人間関係は変えることは難しいのかもしれません。
ですが問題は、それに対して主体的に取り組んだかどうかなんだそうです。
「影響の輪」と言う考え方があるそうです。
これは、自分の影響が及ぶ範囲と、及ばない範囲があると言う考え方です。
なんだか当たり前のことのようにも聞こえますが、これを混同してしまうことはありますね。
例えば、人間関係はどこにあるでしょう。
自分が変えれる「影響の輪」の中でしょうか、自身が変えられない「関心の輪」の中でしょうか。
また、主体的な行動は主体的な言葉を使うことから始まるそうです。
自分はどうしたいかを考えるのがミソのようですね。
あなたの原則はなに?
―終わりを思い描くことから始める―

著者は、「自分の価値観を明確にし、方向をはっきり定めて行動する」こと、「原点に立ち返る」ことが重要だと言っています。
私はこれを、自分が真に何を一番大事に考えるかを脳裏の底まで考え抜くことではないかと考えました。
「ミッション・ステートメント」を持つことを著者はすすめています。
ミッション・ステートメントとは、自身がミッション=使命と考えることをリスト化し持ち歩くことのようです。
そのミッション・ステートメントに載っていることを最優先にし、時には載っていないことは「やらない」という選択も必要だということです。
タイムマネジメントは、時間に管理されること?
―最優先事項を優先するー

著者は、多くの人がタイムマネジメントの名のもとに、時間に管理されていると嘆いています。
時間を管理するのではなく、自分を管理することが必要であると著者は言います。
前章でミッション・ステートメントを作れた人なら、この章は簡単に過ぎることができそうです。
つまり、この章で話されることは本当に大切なものは何かということを考え、その優先順位をつけることにあります。
著者は時間は4つの領域に分けられ、その中の第Ⅱ領域の時間を意図的に増やすことが大事であると述べています。

第Ⅰ領域 緊急で重要なこと
・締め切りのある重要な仕事のメール
・大事なひととの急な約束
・病気や災害
第Ⅱ領域 緊急でないが重要なこと
・人間関係づくり
・仕事や勉強の準備や計画
・健康維持や自己啓発
第Ⅲ領域 緊急だが重要でないこと
・日々の電話、会議、報告書
・重要でないメールの返信
・突然の来客対応
第Ⅳ領域 緊急でも重要でもないこと
・待ち時間
・TVやネットを見続ける
・だらだらとゲームをしたりスマホをいじる
著者は「役割」と「目的」でスケジュールを考えることをおすすめしています。例えば「娘・息子」として、「父・母」として、「従業員」として、「個人事業主」として、「友人」として、「良き隣人」として。
「交渉」には勝者と敗者の存在が必然なのか。二者択一は原則か。
―Win-Winを考える―

交渉をする時に、相手が勝つ交渉や自分の勝つ交渉によく出くわすと思います。時には、自分も相手も勝てない引き分けや両者が負けとなる誰も救われない交渉もあります。
しかし、著者は両方が勝てるWin-Winを目指すべきだと話しています。
また、結果を出すだけではWin-Winとはならない。プロセスを考えながら、両方が勝てる結果を考え出すことが解決策に繋がると言います。
Win-Winを支える5つの柱
- 人格
- 関係
- 合意
- システム
- プロセス
「話す」より「聞く」
―まず理解し、そして理解されるー

人間は、話すことが元来好きである。
しかし、著者はその話すことよりも傾聴することを大事としている。
共感による傾聴だと言います。
感情移入して聞くことが信頼関係の築きにもなり、Win-Winに繋がると示しています。
個人的にこれは、D・カーネギーの「道は開ける」や、安田正の「超一流の雑談力」にも通ずるところがあると思います。
人は、話すことが何よりも好きだが、聴くことの方がより大事だと両方の本で言われています。
「違い」を尊重し大きな成果を―シナジーを創り出す―

著者はシナジーを作り出せば今までに無かったものを作り出せると言います。
人とは違いに出会った瞬間、他人との妥協点を探しがちです。
しかし、著者は「妥協」ではなく、違いを尊重した相乗効果を産み出す案を考えるのが最善であると指摘します。
人のコミュニケーションには、「防衛的コミュニケーション」と「尊敬的コミュニケーション」があると言います。自分が損をしないことを目指すのが「防衛的コミュニケーション」、信頼と協力がやや高まったものが「尊敬的コミュニケーション」だそうです。
しかし、著者はその上を行く「シナジー的コミュニケーション」を推奨します。
「シナジー的コミュニケーション」では今までにない、「第3の案」、両方が得をするWin-Winの解決案を見ることができると言います。
「第3の案」を産むには忍耐が必要だそうですが、「妥協」案を得るより我慢して「第3の案」を獲得することが何よりも進展があるとのことです。
自分磨きの先にあるのは、本当になりたいあなた?
―刃を研ぐ―

この第7章は自己研鑽、自分磨き、自己投資について書いてあります。
ここで著者はそう言ったことを、第1~6章を先に習慣化してから、取り組んだ方がいいとアドバイスします。
理由は、自分磨きをすることが「目的」となり、自己投資がファッション化してしまうからだそうです。
語学を学んだり、ジムに行って健康を維持したり、自己投資してる人って素敵ですね。
でも、著者はその自己投資をファッションでやってないかと問いかけます。
周りから期待される自分、のために頑張ってはいないか。
自分が本当になりたい自分ではないのに、格好いいから続けているものではないか。
自己投資することに集中して、その自己投資の先でどんな人になりたいのか。
そのミッションはできていますか。
自分のミッション・ステートメントに沿って、下記の4つを周期的に見直すことが7つ目の習慣だそうです。
・肉体 体調
・精神 観点
・知性 自主性
・社会・情報 繋がり
余談
P/PCバランスと金の卵を産むガチョウの寓話

最後に、P/PCバランスという言葉を知っていますか。
ここで言うP/PCバランスのPとはPerformance(成果)、PCとはPerformance Capability(成果を出すための能力) のことです。
本書の中で、著者は「金の卵を産むガチョウ」の寓話をこのP/PCバランスの説明に挙げています。
「金の卵を産むガチョウ」の寓話では、毎日1つの金の卵を産むガチョウと、そのガチョウを手に入れたの農夫が出てきます。
農夫は金の卵を産むガチョウの腹を裂けば、そこには金の卵がたくさんある、それを売ればもっと大金持ちになると考えます。
そしてガチョウの腹を裂いてガチョウを殺してしまいますが、ガチョウのおなかの中には何もない。
そして農夫は貧乏になってしまうという話です。
この寓話を、著者はP/PCバランスが崩れたと表現しています。P(金の卵)を理想の自分とした時、PCは何に当たるでしょうか。

継続は力なりとはよく言ったものです。
しかし、その継続をする方向を決める原則が揺らいでは意味もない。
さて、1時間半で読む方法ですが、感づいている方もいるとは思います。
まんが版の「7つの習慣」を読むことです。

完訳7つの習慣posted with ヨメレバスティーブ・R.コヴィー/フランクリン・コヴィー・ジャパン FCEパブリッシング(キングベアー出版) 2020年10月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto紀伊國屋書店図書館

まんがでわかる7つの習慣posted with ヨメレバ小山鹿梨子/フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社 宝島社 2013年10月 楽天ブックスAmazonKindle7nethonto紀伊國屋書店図書館
チートのように感じる方もいらっしゃるかと思います。
しかし、Time is moneyと言います。この「まんがでわかる 7つの習慣」は難しい内容が苦手な方、時間のない方、触りが知りたい方に打ってつけです。
お時間があって、気力の続く方には原典の「7つの習慣」そのものをおすすめします。
私はこちらの方が初読でした。読み返すこと数度。これは読みごたえのある、本当に価値のある本だと感じたものです。
どちらから入ってもためになり、楽しめます。
以上、きんかじゅうでした。
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